こんにちは、中都です。
GA4を開いて、期間を変えて、探索に項目を追加して……。この操作をAIに任せて、数字を読むことに時間を使えたら、めちゃめちゃいいですよね。僕もそう思って、AIブラウザーのChatGPT AtlasにGA4を操作してもらいました。
Atlasの利用を検討している方へ:OpenAIはAtlasの提供終了を案内し、停止予定日を2026年8月9日としています。現在はその日付を過ぎています。この記事のAtlas画面は2025年12月公開の実演です。新規導入の手順としてではなく、AIに分析を任せるときの確認ポイントとしてご覧ください。今から自分のデータを調べる方法も後半で説明します。OpenAIの終了・移行案内
動画でも解説しています
GA4の操作をAIに任せたら、どこまで分析が進むのか
毎回の集計操作と、AIの答え合わせが気になる方へ
今回、特に試したかったのは「過去14日間のユーザー数を教えて」と言うだけで、AIが期間を変えて数字を持ってきてくれるか、ということです。普段GA4を使っている方なら、次のような場面を想像しやすいと思います。
- 期間を変えるたびに同じ操作をしている。先週、直近14日、前月と、質問ごとに画面を開き直している。
- 探索の作り方で手が止まる。日付とセッション数の表が欲しいだけなのに、何をどこへ入れるか分からない。
- 昨日の分析が見つからない。タブを閉じてしまい、どの条件で何を見たか思い出せない。
新しいAIが気になっても、自分で調べて検証するのは面倒ですよね。そこで僕が、画面の読み取り、期間の変更、探索の作成、過去の分析の振り返りまで試しました。
この記事でできるようになること
- AIに任せる範囲を判断する:表示中の数字を読むことと、画面を操作して必要な表を作ることの違いが分かります。
- 回答の不足を見つける:期間、表示行数、元画面の数値を照合する場所が分かります。
- 自分のGA4で日別表を作る:後半の手順でセッション数を確認し、AIに尋ねたい場合はデータ接続へ進めます。
結論を先に言うと、当時の僕の感想は「動いていて面白い。でも、そのまま実務を任せるにはまだ厳しい」でした。期間を変える操作はできましたが、探索の行数や回答の数値には確認が必要だったからです。その両方を、実際の画面で見ていきます。
Atlasの仕組みと、提供終了後の考え方
Atlasは、ブラウザーの中にChatGPTが組み込まれたサービスでした。ページを見ながら質問できるサイドバーと、クリックや入力を代わりに進めるエージェントモードがあります。操作の説明は当時の公式ヘルプにも残っています。
僕が試す前に見直したのは、住所・支払い情報の保存や入力、モデル学習、使用状況ログの設定です。便利さを試す前に、自分の情報をどのように扱うかを確認しました。
これらをオフにすれば、ページ内の不審な指示まで防げる、という意味ではありません。実演中も、エージェントは不審な指示の可能性を検知して止まりました。
現在の移行先として、OpenAIはChatGPTデスクトップアプリやChrome拡張・サイドバーを案内しています。ただし、提供条件は環境によって異なり、この記事では移行先で同じGA4操作ができることまでは確認していません。まずは下で示す集計条件と答え合わせの方法を、ご自身の作業にも使ってみてください。
実演1:表示中のGA4データは、その場で質問できた
GA4を開き、右側のサイドバーから質問する
撮影時は、AtlasでGoogleアナリティクスを開いてログインし、対象のGA4を表示しました。右上の「ChatGPTに質問する」を押すと、ページを開いたまま右側に質問欄が出ます。
最初の質問は、普段の言葉のままです。
過去7日間にどれぐらいのお客さんが来たんだろう。
返ってきたのは、画面にあるアクティブユーザー数の1.3万人でした。GA4のカードと回答を横に並べられるので、どの数字を読んだかをその場で確認できます。
続けて「イベントの値は」と聞くと、最初はカードの横に隠れていた値にも答えてくれました。自分でカードを動かすと、同じ値が表示されていました。こういう隠れたデータを持ってきてくれるのはありがたいですよね。ただ、この動作だけで、ページの外にあるデータまで全部取得できるとは言えません。
画面にない14日間の数字は、そのままでは答えられなかった
次に「過去14日間のユーザー数を教えて」と聞いてみました。すると、表示中の7日間の情報だけでは14日間の数値は分からない、という回答になりました。
「ページを読める」ことと、「欲しい条件でデータを取り直せる」ことは分けて考えると、AIへの頼み方がはっきりします。ここからは、実際に画面を操作するエージェントモードを試します。
実演2:期間変更と探索は動いた。でも、完成した表の確認が必要だった
エージェントモードに切り替えて、期間変更を頼む
撮影時の操作は、入力欄の「+」→「エージェントモード」です。同じ「過去14日間のユーザー数を教えて」という質問を送りました。
AIが日付のメニューを開き、カスタム期間を2025年11月7日〜11月20日に変更しました。最後に、アクティブユーザー数2.3万人、新規ユーザー数8,325という回答が返りました。画面側の期間と数値も変わっています。
GA4を知っている僕からすると、このくらいなら自分でやった方が早いです。ただ、使い方を全く知らない状態だったら、「ここを押すと日付を変えられるんだ」と動きを見て学べるかもしれない。この使い道はありそうだなと思いました。
日別セッション数の探索を作ってもらう
次は少し難易度を上げて、日別のセッション数を見る探索レポートを頼みました。探索は最初の設定が分かりにくい反面、一度作ってしまえば後から同じ表を開けます。僕が期待したのも、この「最初の1枚を作ってもらう」使い方でした。
AIは探索を開き、日付のディメンションとセッションの指標を追加していきました。途中で不審な指示への警告が出て停止した場面もあります。
日付が追加され、表ができていくところは「おもろい、おもろい」と見ていました。これなら探索の作成に使えるかもしれない、と感じたんです。
ところが、完成した表は14日間を指定しているのに、セッションが多い上位10日分の表示でした。全日を日付順で見たかったので、表示行数を増やし、並び順も整えてほしかったところです。
この画面では、合計だけでもGA4の48,938とAI回答の49,928が一致していません。11月8日も、GA4側は3,901、回答側は3,910です。ここに示したAIの数字を、そのまま報告書へ転記することはできません。
AIが「作成しました」と答えても、依頼した期間・行数・元の数字がそろっているかを見て、仕事の完了を判断しましょう。動いたことと、実務で使える結果になったことは、やっぱり別なんですよね。
実演3:何を分析したかは振り返れても、数値までは戻ってこなかった
もう一つ気になっていたのが、分析した内容を後から尋ねる使い方です。僕は、分析後にタブを閉じてしまって、翌日に「昨日どんな分析したっけ」と画面を探せなくなった経験が何度もあります。
そこでAtlasに「今日GA4でどんな分析したっけ」と聞くと、ユーザー数の確認や、日別セッション数の探索を作ったことが返ってきました。やった作業を振り返れるのはよさそうです。
ただ、続けて「結果はどうだっけ」と聞くと、具体的な人数は出てきませんでした。回答は「○○人」という形になり、ログに数値が残っていないと説明しています。さっき少し期待したけれど、これだと結果の記録としては使いにくい、というのが正直な感想でした。
後から使う分析は、対象サイト・期間・指標・結果をひとまとまりで残しておくと、翌日の確認からすぐに再開できます。「AIが覚えているはず」に任せず、探索名や表にも条件を残すのがおすすめです。
今、自分のGA4で日別セッション数を確認する手順
Atlasの終了後も、ここまでの実演で扱った日別表はGA4で作れます。まずは自分で同じ条件の表を用意できると、AIに取得を頼んだ際の答え合わせにも使えます。対象プロパティを開けるGoogleアカウントで、Googleアナリティクスへログインしてください。
1.空白の探索を開き、期間と項目を選ぶ
- 画面上部で対象のプロパティ名を確認し、左メニューの「探索」→「空白」を開きます。
- 左の「変数」で探索名を「日別セッション確認」などに変更し、期間を指定します。例として2026年9月13日〜9月26日の14日間を使います。ご自身の計測済み期間へ置き換えてください。
- 「ディメンション」の「+」から「日付」を検索して選択し、インポートします。変数欄に「日付」が出れば追加できています。
- 「指標」の「+」から「セッション」を検索して選択し、インポートします。変数欄に「セッション」が出たことを確認します。
2.日付を行に、セッションを値に置く
- 中央の「設定」で、手法が「自由形式」、表示が表になっていることを確認します。
- 左の「日付」を中央の「行」へ、「セッション」を「値」へドラッグします。
- 「表示する行数」を、14日分が入る数へ増やします。選択肢に25があれば25を選びます。
- 表の「日付」の見出しを押し、古い日付から並ぶ状態にします。最初と最後の日付、行数、セッション数の列を確認してください。
データのない日や取得条件によって、期間の日数と行数が一致しない場合もあります。足りない行をすぐに0とみなさず、期間・表示行数・フィルタ・計測状況を確認します。自由形式の行・値・表示行数の意味はGoogle公式の自由形式ガイドでも確認できます。
表が返ったら、探索名、対象プロパティ、開始日・終了日を一緒に残しておきましょう。一度作った表を確認の基準にすれば、AIに任せた後も、同じ条件で数字を比べられます。
毎回の集計を会話から始めたい方には、後半のSynapse MCPでGA4をつなぐ方法もあります。
まとめ:今の限界を確かめながら、AIで分析する使い方を探したい
今回のAtlas実演では、画面の数字への質問と、期間変更、探索の作成までは進みました。一方で、完成までの待ち時間、表示行数、数値の不一致、結果を後から取り出せない点が残りました。当時の僕が「まだ実用レベルに至っていない」と感じた理由はここです。
ただ、人間も数字を数え間違えますよね。AIのミスだけを見て、もう信じられないと切り捨てるのも違う気がしています。時間と精度がよくなれば、広告のデータを見て、GA4やSearch Consoleも確認しながら分析を進める使い方は、もっと身近になるはずだと期待しています。
ブラウザー上で動く様子を見ながら操作を学ぶ、最初の探索を作る、複数のデータをつないで判断を助けてもらう。どこに価値があるかは、実際の仕事と照らして見たいところです。
まずは一つの期間・一つの指標で、AIの回答を自分でも確かめられる状態から始めてみてください。いきなり分析全体を任せるより、使える部分と確認が必要な部分が分かります。
Synapse MCPなら、普段使っているGA4のデータをAIに聞けます
GA4で最終的に知りたいのは、「アクセスは増えたのか」「どの日に変わったのか」「次にどこを調べるか」ですよね。ここには、GA4のデータをAIの参照先にして、会話から集計する方法もあります。
僕たちが提供しているSynapse MCPは、普段使っているGA4や広告などのデータを、ClaudeやChatGPTへつなぐサービスです。GA4を接続した後は、期間と指標を自然な言葉で伝えてデータを取得できます。以下は、Synapse MCPで週次レポートを作る記事で紹介した別の実演です。
自分のサイトを接続し、日別の数字を会話で確かめる
たとえば、接続したサイトについて次のように聞けます。以下は自分のデータで試すための質問例です。サイト名と日付をご自身の対象へ置き換えてください。
接続済みの「自社サイト」のGA4で、2026年9月13日から9月26日までのセッション数を日別に教えて。対象プロパティ名と期間を先に示し、取得した日付を古い順に並べてください。取得できなかった日と0件の日を区別し、分からない値は推測で埋めないでください。
日付とセッション数の表が返ったら、先ほどの探索と同じプロパティ・期間で照合します。「ユーザー数」や「PV」と取り違えていないかも見てください。続けて「この表を日別のグラフにして」と頼めば、増減を見やすく整理できます。
数字を取得した後、そのまま「どこが変わったか」「次に何を調べるか」までAIと相談できます。たとえば次の一問なら、日々の確認から流入元の調査へ進められます。
同じ「自社サイト」のGA4で、2026年9月13日〜19日と9月20日〜26日のセッション数を、流入チャネル別に比べて。各期間の対象行数と取得行数も示して、増減が大きいチャネルを挙げてください。取得できた範囲を明記し、原因の仮説と確認できた事実を分けてください。
この接続はGA4の集計データを読む方法です。Atlasの実演のようにGA4画面をクリックして探索を作成・保存する機能ではありません。返ってきた表の確認や、原因の仮説を確かめる作業は残ります。
検索からの流入が気になったら、Search Consoleも見る
GA4で自然検索からの流入の変化が見えたら、同じサイトのSearch Consoleを接続して、検索結果でのクリックや表示回数も調べられます。関連記事では、次のように日別の表が返っています。
取得からレポートにまとめる流れはGA4の週次レポートをAIで作る方法、Google認証とAI側の設定はGA4のMCP接続ガイドで、画像を見ながら進められます。
まずはGA4をつなぎ、7日分のセッション数を取得する
- Synapse MCPへログイン:分析したい店舗・案件を開き、GA4を追加します。対象のプロパティを閲覧できるGoogleアカウントで認可し、プロパティを選んでください。
- AIへの接続設定:MCPリンクを発行して、リモートMCPを追加できるClaudeまたはChatGPTへ登録します。認証を済ませ、対象の接続が有効な状態にします。詳しい入力箇所は接続ガイドに沿って確認してください。
- 最初の数字を取得:「接続した自社サイトのGA4で、2026年9月20日〜26日のセッション数を日別に教えて。対象プロパティ名と期間も示して」と聞きます。
- 結果を照合:日付とセッション数が返り、対象サイト・期間・指標をGA4側と照合できたら初回確認は完了です。差がある場合は、集計条件を確認してから次の分析へ進みます。
新規登録から14日間、3サービス・各媒体1アカウントまで無料で試せます。自動課金はありません。最新の利用条件・料金をご確認ください。利用するAI側の契約・接続条件は別途適用されます。
