週次レポートでCPAが前週より上がっていた。広告を止めるか、入札を変えるかを考える前に、まず費用と獲得件数のどちらが動いたかを確かめます。CPAは結果を一つにまとめた数字なので、それだけでは調べる場所が分かりません。
CPAを、クリック単価とコンバージョン率に分ける
CPAは広告費をCV数で割った値です。同じ広告費・クリック数・CV数を使う場合、CPCをCVRで割っても求められます。CVRは、例えば2%なら0.02として計算します。
CPC = 広告費 ÷ クリック数
CVR = CV数 ÷ クリック数
この式で分かるのは、クリック単価が上がったのか、クリック後のCV率が下がったのかという切り分けです。クリック数やCV数がゼロなら、該当する割り算はできません。ゼロ円として表を埋めず、算出不可にします。
同じCPAの上昇でも、見る場所は違う
以下は計算のための架空の例です。実際の広告実績や効果を示すものではありません。
| 指標 | 前週 | 今週A | 今週B |
|---|---|---|---|
| 広告費 | 100,000円 | 125,000円 | 100,000円 |
| クリック数 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
| CV数 | 20 | 20 | 16 |
| CPC | 100円 | 125円 | 100円 |
| CVR | 2.0% | 2.0% | 1.6% |
| CPA | 5,000円 | 6,250円 | 6,250円 |
AはCPCの上昇、BはCVRの低下が数値上の変化です。Aなら配信先や検索語句、入札・予算の変更履歴を、Bなら流入の内訳や遷移先、計測の状態を確認する候補にできます。いずれも、原因が確定したわけではありません。
全体の次は、キャンペーン別に見る
全体のCPAが上がっても、各キャンペーンが一様に悪化したとは限りません。CPAが高いキャンペーンへの費用配分が増えただけでも、全体の値は変わります。
キャンペーン別の広告費とCV数を並べ、各行の変化と費用配分の変化を分けて見ます。全体CPAを計算するときは、各キャンペーンのCPAを単純平均せず、広告費の合計をCV数の合計で割ります。
計測条件が変わっていないかも確認する
購入と資料請求を混ぜたCV数では、同じCPAでも意味が違います。比較する期間、CVの定義、計測元を合わせてください。広告側のCVとアクセス解析側のキーイベントも、定義を確認せずに同じ数として扱わないようにします。
直近のデータに計測や反映の遅れがある場合も、確定した期間との単純比較には注意が必要です。管理画面と同じ集計条件で照合してから判断します。
AIには、原因の断定より比較表を頼む
この広告実績を、前週と今週のキャンペーン別に比較してください。 広告費・クリック数・CV数から、CPC・CVR・CPAを計算してください。 全体のCPAは合計広告費÷合計CV数で計算し、分母が0の値は算出不可にしてください。 各キャンペーンの変化と、費用配分の変化を分けて説明してください。 数値から分かる事実と、管理画面や施策履歴で確認したい仮説を分けてください。 予算や入札は変更せず、確認する順番だけ提案してください。
この表を作ってから、運用担当者が施策履歴と照合します。Google広告のデータをAIから取得する方法では、検索語句まで確認を進める例も紹介しています。
